オフィスサイネージ用タブレットの導入 #2 ~ タブレットの選定と設置

前回の記事では、会社の工場エントランスにオフィスサイネージ用タブレットを設置したことについて書きました。

今回はそのタブレットについてです。
オフィスサイネージのためにタブレットを使ってみようと思い至ったあと、最初は一般に市販されているタブレットを探しました(というか、この時点ではそれ用のタブレットの存在を知らなかったというのが正しいです)。コスト面からOSはAndroidで十分といったことを考えつつでしたが、一般に使用されるタブレットの小さい画面サイズのものしか見当たりませんでした。
もう少し探すと、デジタルサイネージ用途の常時設置型では、バッテリーレスが一般的と知りました。つまり、通常のバッテリー搭載のタブレットを使うと、スマホのようにバッテリーがなくなってからいちいち充電する訳にもいかないので電源を繋ぎっぱなしにせざるおえなくなり、過充電でバッテリーが膨れたりとよくないという訳です。
そこでデジタルサイネージ用途のバッテリーレスのタブレットを探しました。そして最初に見つけたのが、Logitech。産業用PCのバッテリーレスAndriodタブレットを販売しておりオンラインでも購入できるようでしたが、もう少し探すと名古屋が拠点のイプロさんがデジタルサイネージ用のタブレットを扱われていることを知りました(詳細はこちら ⇒ 株式会社イプロ |業務用Androidタッチモニター AndOne)。偶然にも会社から近かったので名古屋に出向いたついでに、製品について説明していただきました。その結果、一部Logithchの製品との比較になりますが、仕様面で以下のような優位性があることがわかりました(ただし、バッテリーレス、EthernetについてはLogitech製でも同じ)。

  • GMS(Google Mobile Serviceに対応(Google Playストアよりアプリをダウンロードして使える)
  • バッテリーレス(バッテリーレスだから過充電の心配なく、常時通電で長時間使える)
  • 通電で自動起動(電源ONで起動してホーム画面を表示、ブレーカー操作やコンセント抜き差しによるシャットダウン可)
  • 豊富なサイズ展開(10.1V~75V、​小型から大型まで豊富なラインナップ)
  • Ethernet対応(Wifi対応に加えてEthernetも装備)

直接製品説明を受けたあと、イプロさんに見積りしていただきました。そして、製品の仕様および価格面で納得したので15.6″タブレットを2台(製品詳細はここ)を購入することにしました。極力コストを抑えるため、GPS機能なしの全くの標準仕様です。
タブレットは発注から約3週間で納入されましたが、設定自体は問題なく完了しました。ただ本来プリインストールされているはずの電源ON/OFFのアプリがインストールされていなかったということがわかり、後からapkファイルを送ってもらってインストールしました。
なお、設定してわかったことですが、以下のようなことができたのはグッドポイントでした。

  • ”設定画面”にてTCP/IPの設定に対応
  • ”設定画面”にて画面のステータスバー(画面下部の操作アイコン、画面上部のステータスバー)を非表示にできる
  • ”アプリ設定”にて電源ON時の自動起動アプリを設定できる
    (自動起動アプリ設定とステータスバー非表示により、通常画面操作ではホーム画面、設定画面、アプリ画面を表示できなくできます)
  • ”電源ON/OFFアプリ”にて曜日毎に電源ON時刻、電源OFF時刻を設定可能

これ以外にやったことは、アプリ(X、Instagram、ロックアプリ、PWAによってアプリ化した社内portal(次々回#3で説明))のインストールくらいです。ロックアプリは、アプリ(特に、Google Play)に起動制限かけるためです。
タブレットの設置については、タブレットの裏にVESA規格(75×75mm)のネジ穴が4箇所ついていますのでそれを使って壁に固定できるように角度調整可能なサポートを自作して設置しました。市販のものはVESA規格ということで屋内テレビ想定なので盗難などセキュリティ面で考慮されていないため、セキュリティ面で配慮したかったというのが理由です。

下記のリンク先で当社の事例が紹介されています。